小児科/子育てQ&A

おじいちゃんおばあちゃんへ

お孫さんの誕生、おめでとうございます

初孫の方もいれば、もう○人目という方もいらっしゃることでしょう。

「さあ大切な孫のために頑張らなければ」と力の入っている頃かと思いますが、ここでちょっと一息入れて考えて見ましょう。


孫の為、娘の為、嫁の為になることはどんなことでしょう?

何でも手を出して助けてあげれば良いとは限りません。自分にとって大切な孫であると同時にパパとママにとっては待ちに待った大切な我が子であるわけです。育児の主導権はあくまでもパパとママ、親としての自覚を持って責任を果たせるようサポートしていただけたらと思います。

そこでおじいちゃん、おばあちゃんに知っていていただきたいことがあります。


最初に知っていただきたいのが、『昔の育児との違い』です。

自分たちが子供を育てていた頃とは環境も考え方も変わってきて、便利なものがたくさん出回っています。
もちろん、自分たちの頃がいけなかったということではありません。娘さんやお嫁さんはたくさんの中から必要なものを 上手に選んで使っていくことと思います。

又、お風呂の入れ方やママの授乳中の食事内容だけをとっても以前とは変わってきています。
ママは産院で入院中に沐浴指導や授乳指導等、ひと通りの指導を受けてきていると思います。ママの聞いてきた話に耳を傾けてあげ、一緒に理解していただけるといいと思います。

ママがやってみて上手くいかない時にアドバイスを求めてきたらようやく出番です。


次に『母乳』についてです。

特に初めて出産したママは母乳が出るかしら・・・足りているかしら・・・と常に不安でいっぱいです。

母乳で育てた経験のあるおばあちゃんは「大丈夫、出るからね。どんどん吸わせるといいよ」と言うでしょう。でもミルクで育てたおばあちゃんは「赤ちゃんが泣いているからおっぱい足りてないんじゃないの?」とか「ミルク足したら?」と言ってしまいがちです。このような言葉はさらにママを不安にし、混乱させてしまします。
ママが不安になれば赤ちゃんにとってもいいことはありません。

よく泣く赤ちゃんもいれば寝ている時間の長い赤ちゃんもいます。母乳は赤ちゃんにとってお弁当でもあり、水筒でもあります。生後、半年は少しでもおっぱいでがんばれるといいですね。大切なお孫さんのことなので心配かと思いますが ママが母乳で育てたいと思っているならそれを温かく見守ってあげてください。


最後に『抱っこ』についてです。

自分たちが子育てをしていた頃、我が子が泣いたときに「抱き癖がつくとあとで大変だから」とか「泣くのが仕事だから」といって抱きたいのに 我慢していたおじいちゃん、おばあちゃんはいませんか?

赤ちゃんは泣く事で自分の気持ちを表現しようとします。もちろんこの中には抱っこして欲しいという甘えた気持ちや怖くて安心したいという気持ちもあります。抱き癖がつくからと回りに言われてしまうと抱っこしたいという気持ちを抑えてしまうママもいるでしょう。抱いて赤ちゃんの気持ちを受け止め、わかってあげようとすることが大切です。いっぱい抱っこしてあげることで情緒の安定した赤ちゃんになるでしょう。

しかし、抱っこが大切と分かっていても産後、まだ十分に体が元の状態に戻っていないママだけでは思うようにいかないこともあります。ママは産後3週間ぐらいまでは寝たり起きたりの生活で身の回りのことを助けてもらうことも多いかと思いますが、それ以降は少しずつ身体を慣らしながら一緒に 家事もできるようになってくるでしょう。でもその間、新米ママにとっては赤ちゃんとの生活に慣れるのに精一杯です。ママからのSOSがでてくることもあるでしょう。そんな時はママの気持ちを受け止めてお孫さんをいっぱい抱っこしてあげてください。


育児の先輩としてついつい口を出し、手を出したくなる時もあるかと思いますが、ママのやる気と自信を削がないように応援しながら見守っていてくださいね。


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