小児科/子育てQ&A

乳房のしくみ

母乳のこと、もっと知りたくありませんか?

母乳はお母さんの血液から乳腺葉で作られ、入管を通って乳管洞に一時ためられます。乳管洞はちょうど乳輪の部分にあるので、赤ちゃんはお乳を飲むときには、乳輪まで含んでいると思います。

つまり、乳管洞(乳輪の部分)を押してしごく(かむ)ようにして乳首から吸いだしているのです。


どうしたら母乳は出てくるの?

赤ちゃんがお母さんの乳首を吸うと、お母さんの脳の中の下垂体から、プロラクチンとオキシトシンというホルモンが分泌されます。

★プロラクチン・・ 母乳を作る働き。お母さんの心に母性を作り上げるホルモンです。

★オキシトシン・・ 子宮の収縮を促し、乳腺の周りの小さな筋肉を収縮させ、乳汁を排出される働きを促すホルモンです。

赤ちゃんが片方のおっぱいを飲んでいると、反対側の乳房の奥がツーンとしてポタポタと母乳が出てくることがあるかと思います。つまり、乳首を吸う事でプロラクチンが出、それが乳腺に働きかけて出てきたことになるわけです。


5分×5分を2クールと10分×10分を1クールは同じ?

ついついせっかく赤ちゃんがくわえてくれたのだから・・・まだ飲み続けているからということから10分×10分・・・そしていつまでも・・・になっていませんか?

母乳は最初の5分×5分吸えばおよそ全体の3分の2を飲むことができます。そしてプロラクチンとオキシトシンのところに戻っていただくとわかるように交互に吸わせることで刺激を受け、また母乳は作られるようになります。

同じ時間おっぱいをくわえさせるならおっぱいの為にも赤ちゃんの為にも10分より5分を心掛けましょう。


おっぱいと哺乳瓶、一緒かな?

おっぱいを吸うのと哺乳瓶を吸うのとでは、赤ちゃんにとってどちらが大変でしょうか・・・

もちろんおっぱいですね。哺乳瓶の場合は、あまり力を使わなくても簡単に飲めてしまいますがおっぱいを飲むときには 顔全体の筋肉を使わないと飲むことができません。そしておっぱいを飲みながら、お母さんのすべて(匂い、やさしい声、ぬくりもりなど)を受け取って満足し、心が安定するのです。

しかし、何らかの理由で母乳を断念しなければならないお母さんがいたとしても母親失格と考えないでくださいね。

赤ちゃんが泣いたら抱っこしてあげる、おむつは頻繁に取り替える、おんぶしてあげる、一緒に寝る、話しかけをたくさんしてあげる・・・などで十分に補う事ができていきます。


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