小児科/子育てQ&A
下痢・嘔吐
突然吐いたり下痢したりする病気で多いのは、胃腸炎という胃や腸に炎症がおこる病気です。
原因は細菌やウイルスまたは食事内容の問題などによります。
原因は細菌やウイルスまたは食事内容の問題などによります。
胃腸炎の症状
- ウイルスで起こる場合
便は水のような水様便となることが多く、1週以上続くこともあります。ウイルスの種類によっては、咳や鼻水も出ます。冬場に多く見られるロタウイルスの感染(便が白くなる)が有名です。 - 細菌が原因で起こる場合
比較的吐くことは少なく、下痢、発熱を伴い、下痢便に粘液や血液が混じる事が特徴です。
吐いたり、下痢した時には
体内の水分が失われやすいので、脱水にならないように、水分補給が大切です。
★脱水症状・・ | 尿の量が急激に減ったり、皮膚粘膜が乾燥したり、目が落ち込んでぼんやりしたりするなどです。 |
水分補給の方法
お茶、湯冷まし、スープ、イオン飲料などを少しずつ与えます。下痢だけの場合は
★乳児・・ | ミルクを2/3~1/2くらいに薄めて飲ませ、離乳食は一段階前に戻します。 |
★幼児以降・・ | 本人の食欲にあわせて与えていきます。(ジュースやヨーグルトは便を柔らかくする作用があるのでやめましょう) |
嘔吐がある場合は
少し胃を休める時間を作り、その後少しずつ与えていきます。乳児は1さじ、大きな子は1~2口から始めます。- 1イオン飲料(ポカリ、アクエリアス)などを少量のコップに入れ1〜2口飲んで30分様子をみます。
(たくさん入れておくと飲みすぎることがあるので、注意しましょう) - 2吐きもどすことがなければ、同じか少し多めの量を飲ませて30分様子をみます。
- 3吐きもどすことがなければ、少しずつ増やしていきます。
- 4食べ始めるのは、水分が摂取できることがわかってから、少しずつ消化の良いものから始めます。
薄味でやわらかいものがよいでしょう。あぶらっこいものや繊維質のもの、冷たいものは避けましょう。
消化に良い食品と消化の悪い食品
種類 | 消化の良い食品 | 消化の悪い食品 |
---|---|---|
穀類 |
白パントースト、軟飯、柔らかく煮たうどん | 赤飯、寿司、ラーメン、玄米飯 |
魚類 |
脂肪の少ない魚、たい、かれい、ひらめ、あじ、すずき、とびうお | 脂肪の多い魚、いわし、まぐろ、さんま、さば、うなぎ |
肉類 |
脂肪の少ない肉、ヒレ肉、とり肉、仔牛肉 | 脂肪の多い肉、豚肉、ハム、ベーコン、ソーセージ |
豆類 |
とうふ、高野どうふ、きな粉、煮てうらごした豆類 | あずき、大豆などの固い豆 |
卵類 |
卵、うずら卵 | すじこ |
油脂類 |
良質バター、植物油 | ラードヘッド |
野菜類 |
柔らかく煮た野菜、かぶ、大根、キャベツ、カリフラワー、ほうれん草、野菜スープ、白菜 | 繊維の多い野菜 たけのこ、ごぼう、れんこん、ふき、強い香りをもつ野菜、うど、せり、にら、みょうが、セロリ |
果物 |
バナナ、リンゴ、白桃、果物の缶詰 | 砂糖漬けの果物、ミカン、いちじく、いちご、レーズン、干し果物 |
飲み物 |
牛乳、ミルクセーキ、薄い紅茶、ヨーグルト、スポーツ飲料、イオン飲料 | 炭酸飲料(コーラ サイダー ラムネ)、コーヒー |
菓子類 |
カスタードプリン、ぼうろ、アイスクリーム、カステラ、ウエハース、ゼリー | ドーナツ、かりんとう、ケーキ、辛いせんべい |
その他 |
くず湯(高カロリーで水分もありおすすめです) | 海草類、つけ物、塩辛、干物 |